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| 2006年2月23日に開催したイベントの報告です。 |
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日時 2006年2月23日(木)14:00〜16:00 会場 上智大学 9-353教室
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2006年2月23日、「国際的な人身取引の解決に向けて -今、日本社会にできること−」を開催しました。当日は40名の方にご参加いただき、IOMが制作した人身取引対策アニメの日本語版、「夢の行方−取引される少女たち」上映の後、リチャード・ダンジガーIOM本部人身取引対策部長が人身取引の現状を国際的な視点から報告しました。その後の質疑応答では、参加者から活発な質問・コメントが寄せられました。
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アニメ「夢のゆくえ−取引される少女たち」上映 |
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「夢のゆくえ」 駐日事務所が日本語版のDVDを作成 ©IOM 2006 |
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「夢のゆくえ」には、とある開発途上国の農村出身の少女が出稼ぎ先の都会で知り合った「リクルーター」に騙されて、売春宿で強制的に働かされる様子が描かれています。「夢のゆくえ」(原題:“Shattered Dreams”)のオリジナルはIOMバンコク地域事務所が制作したもので、日本語以外に9つの言語に翻訳され、タイ、カンボジア、ラオス、インドネシア、ベトナムで、若者の人身取引への意識を高める活動や、被害者の社会復帰支援、入国管理局などの政府関係者やNGO職員向けのトレーニングで使用されています。 日本語吹替版(英語字幕付)全編45分を上映しました。
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リチャード・ダンジガーIOM本部人身取引対策部長 報告(概要)
人身取引は世界的な問題で、国連の人身取引議定書で定義されています。人身取引に対処するには、特に3つのP(加害者の追訴prosecution、被害者の保護protection、人身取引の防止prevention)に留意する必要があると言われています。
人身取引の目的には、性的な搾取、臓器の取引、強制労働などがあり、女性だけでなく、男性も同じように被害に遭っています。男性の被害者が多い強制労働の問題は深刻ですが、実態の解明が困難です。PTSDなどで苦しむ男性の被害者もいるため、現在では、男性の被害者を専門に扱うNGOもあります。
人身取引の被害者か被害者ではないかの線引きは非常に難しいのですが、18歳未満の未成年のケースでは、少しでも被害者である可能性があるなら必要な保護・措置を全て与えるという方針で臨むべきだと考えます。
IOM、UNICEF、ILOなど国際機関の連携も活発で、国際機関にはNGOの能力を高める役割が求められており、最終的にはNGOが大きな役割を担うことが期待されています。
3Pの1つに問題への関心を高め人身取引を予防する活動があります。「夢のゆくえ」のように一般の人々をターゲットにした活動と、NGOや法執行機関のキャパシティー・ビルディングを目的とした活動があります。
「夢のゆくえ」はコミュニティーで人身取引への関心を高める活動に使われています。ただビデオ見せるだけでは不充分です。人身取引の根本的な原因である貧困を解決するのが難しい中で、ビデオを見た後に住民が持つ疑問(例えば「出稼ぎは悪いことなのだろうか」など)に対して、肯定的な答えを考えておかなければなりません。
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国際的な視点から人身取引の現状について報告 ダンジガーIOM本部人身取引対策部長 ©IOM 2006 |
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参加者と活発な議論がかわされました ©IOM 2006 |
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質疑応答より
参加者:売春への適切な対策は人身取引の解決につながらないのでしょうか。また人身取引への罰則の強化も必要ではないでしょうか。
ダンジガー:EUを始めとする先進諸国でさまざまな対策がとられていますが、例えば売春の合法化の是非に関するコンセンサスは得られていないし、その人身取引対策への有効性も充分に実証されていません。罰則の強化に関しては各国で対策が進んでいます。現在は人身取引と関連した腐敗にどのように対処するかが大きな課題と考えています。
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参加者アンケートのコメントより
- 子どもにも分かりやすく、どのようにだまされてしまうのか、取引されてしまった後どのような危険があるのかなどのポイントを含んだ良いものであると思います。
- 日本の子どもに背景の理解は難しいと思います。先生たちがアジア始め第三世界のことを十分勉強する必要があると思います。
- 入門用としてよくできているアニメだと思います。おそらく現実はもっと厳しく、複雑でしょうが、基本的な構造をきちんとおさえています。あまり厳しい現実は見るにしのびないので、アニメでよかった。
- 「出稼ぎに行くな」というのが「夢のゆくえ」のメッセージではありません。東南アジアの農村では出稼ぎは現実的な選択肢でしょう。ビデオを見て出稼ぎに潜む危険に人々が気付き、危険に対処できる力を身に付けることがこのビデオの目的なのではないでしょう。
- ダンジガー氏による報告は興味深かったです。人身取引の中でも強制労働という問題についてはもっと知りたいと思いました。被害者の定義や犯罪グループの話ももっと聞きたかったです。
- 人身取引についてあまり知識はありませんでしたが、今日的な状況を分かりやすく説明していただいたと思います。
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