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2006年4月から5月にかけて開催した展示の報告です
© IOM 2006
国際移住機関(IOM)と国際連合広報センターは2006年4月5日〜5月10日、東京・渋谷のUNギャラリーで、「人身取引と世界的な人の移動」展を開催しました。世界的に広がる人の移動を背景として、人身取引(トラフィッキング)の問題とその対策に焦点を当てつつ、IOMが実施するスマトラ沖地震・津波、パキスタン地震他に対応した支援活動、スーダンの国内避難民帰還支援などを紹介しました。
PDF版 開催案内→
人身取引というと、性的搾取のために若い女性や子どもが国際的に取引されることが一般的にイメージされますが、 実際には男性や大人が、強制労働や物乞い、臓器摘出のために犠牲となる場合も見られます。IOMは国際機関としての活動実績をもとに、展示を通じて、人身取引の背景としての被害者の出身国の貧困やジェンダーなどの問題、被害を生み出す受入国側の要因と責任、被害者を移動させ搾取する手口、国際的な犯罪ネットワークの存在、アジア地域を含めた国際的な人身取引の実態などを紹介しました。
人身取引対策 キャンペーンポスター・パンフレット
世界各国で使用されている
啓発キャンペーンパンフレット © IOM 2006
多くの人が人身取引について知り、そのワナから身を守ることができるように、IOMは被害者の出身国を中心に啓発キャンペーンを実施しています。東欧、アフリカ、アジア、中南米の各国で工夫をこらして制作した、ポスターやパンフレットなどのキャンペーングッズを紹介しました。
人身取引の危険や手口を知らせるためのものだけでなく、多くはすでに被害に遭っている人が助けを求めることができるホットラインの番号を掲載しています。
日本語と英語による説明を付け、大小併せて35点のポスターを展示しました。
IOMが各国でパートナー団体との協力で制作したポスター
左からボスニア・ヘルツェゴビナ、リトアニア、南部アフリカ、イエメン © IOM 2006
© IOM 2006
© IOM 2006
パキスタンで2005年10月に発生した地震の被災者キャンプに
掲示しているポスター。日本の支援で制作 © IOM 2006
トルコで旧ソ連出身の母親を探す子どもたち
による「私のママを見ませんでしたか」
キャンペーン © IOM 2006
人身取引対策キャンペーンビデオ
1階
各国での啓発キャンペーンの一環で放映したTVコマーシャルなどを集めたビデオクリップを上映しました。
2階
人身取引が多発する地域で、若者の意識を高める活動や、被害者の社会復帰支援、入国管理局などの政府関係者やNGO職員向けのトレーニングで使用している以下のビデオを上映しました。
© IOM 2006
© IOM 2006
「夢のゆくえ −取引される少女たち」
"Shattered Dreams"
(日本語・英語字幕 45分)
東南アジアで使用されているIOMバンコク事務所作成の人身取引についての教材アニメ。日本語以外に9つの言語に翻訳されています。
「夢のゆくえ」の詳しい紹介→
© IOM 2006
「ともに人身取引と闘う」
“Together against Human Trafficking”
(英語 14分)
バングラデシュの人身取引の実態を描いたドキュメンタリー
© IOM 2006
「騙されないで」 "Ne dolj be"
(ハンガリー語・英語字幕 21分)
ハンガリーの若者向けに制作された人身取引を描いたドラマ
© IOM 2006
「失われた少年時代−密入国するイエメンの子どもたち」
"Stolen Childhood - Child Smuggling in Yemen"
(アラビア語・英語字幕12分)
子どもの人身取引に対処するIOM・UNICEF共同事業の一環で制作
人身取引対策ワークショップ 4月19日開催
メコン川流域地域で、若者の意識を高める活動や、被害者の社会復帰支援、入国管理局などの政府関係者やNGO職員向けのトレーニングで使用されているアニメ「夢のゆくえ」(駐日事務所が日本語吹替版を制作)を題材として、実際に現地で研修に使われている手法の例を体験していただく、ワークショップを開催しました。中山暁雄IOM駐日代表がファシリテーターを務めました。
詳細→
人道復興支援 活動の写真・援助物資サンプルの展示
インドネシアの津波被災者に配布した
祈りのためのマットと帽子、及び衣類
© IOM 2006
2004年末のスマトラ沖大地震・津波、2005年10月のパキスタン大地震に対応した被災者支援の他、南部地域への帰還が本格化しているスーダンの国内避難民への支援のようすを写真で紹介しました。現地で実際に配布した支援物資のサンプルや、IOM提供の職業訓練を受けた被災者が作成した衣類や工芸品、被災地の子どもたちが描いた絵なども展示しました。
大きな自然災害の後には、特に家族をなくした女性や子どもが人身取引の被害に遭う危険が高まります。IOMは日本政府を始めとした支援で、インドネシア、スリランカ、パキスタンで人身取引対策の活動を実施しています。
縫製の職業訓練を受ける津波に被災した女性
災害後は生活苦から人身取引の危険が高まる
人身取引対策の一環としての生計手段回復支援
© IOM 2006
IOMによる生計手段回復支援を受けた
スリランカの津波被災者の作品
© IOM 2006
パキスタンの地震被災者に配られた毛布・食器
子どもたちの心のケアのための玩具も
© IOM 2006
IOMからの支援物資を受け取った被災者
© IOM 2006
ご来場者からのコメント
「人身取引と世界的な人の移動展」は、この展示を目的にお越しいただいた方だけでなく、UNハウスに会議などでいらした際にお立ち寄りいただくなど、たくさんの方にご覧いただきました。ありがとうございました。
その中でアンケートにお答えいただいた方のコメントを紹介致します。
本やインターネットで見るよりも実際の展示物をみて、人身取引をより現実に感じました。
各国のポスターは非常に印象的でした。言葉がわからなくても心に何か迫るものがありました。
衝撃的な展示が多かった。実際に使われているポスターや映像のおかげで世界の人身取引の事実がよく感じられた。リアリティにあふれて怖さも感じた。
人身取引に日本も関わっているという事実にショックを受けた。
人身取引には日本も関わっているので人ごとではない。早くこの問題がなくなってほしい。
日本でも啓発キャンペーンをやってほしい。
また、「もっと詳しい日本語訳や説明がほしい」、「IOMの取り組みについてもっと知りたい」とのご意見もあり、ご来場いただいた皆さまのこの問題に対する関心の高さがうかがえました。
人身取引対策ポスターを企画展に貸し出しします
IOMは、お住まいの地域で展示を企画してくださる団体・個人の方に、この展示で使用した人身取引対策のポスターを貸し出ししています。できるだけ35点のポスターを一式で展示していただける企画を優先させていただいております。
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