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| ■スマトラ沖地震及び津波被災者支援ニュースNo.21 2005年8月9日■ |
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IOMは、日本国政府などの資金提供を受け、インドネシアとスリランカの被災者に対する支援活動を、スマトラ沖地震・津波の発生後迅速に開始しました。
この半年、援助物資の輸送・配布、仮設住居の提供、被災者の登録、人身取引(トラフィッキング)対策、医療支援 の分野で活動を継続しています。
被災者の中でも弱い立場にある子どもたちを始めとする、社会的弱者への支援を特に重視しています。
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津波が残した心の傷を乗り越えて −スリランカ 子ども祭り−
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スリランカ トリンコマリー県 「子ども祭りに」を楽しむ被災者の子どもたち ©IOM 2005 |
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7月30-31日、スリランカ東部のトリンコマリー県において、子どもたちのためのイベントが開催されました。3,000人もの子どもたちの参加がありました。被災者にゲームや伝統的なダンス、音楽、劇などを楽しんでもらい、津波が人々の生活や心にもたらした大きな傷をしばし忘れる貴重な機会を提供しました。
このイベントは、IOM、国連機関、NGOなどが共同で開催しました。津波で家族や家を失ったトラウマから回復するために、子どもたちが自由に感情を表現して遊ぶ場所と機会を提供することは、非常に大切です。また、こういったイベントの開催は地域のつながりをより強くする効果もあります。
10歳のディヌシャは、うれしそうにこう話してくれました。
「このお祭りのおかげで新しい友だちができました。私と同じようにキャンプで暮らす子と話もできました。ダンスも楽しかった。障害物競走では私が一番になったのよ」
また9歳のディノジャは、こう語ってくれました。
「新しい友だちができたし、ダンスも楽しかった。津波のことは一回も思い出さなかったわ」
ディノジャの家族はかろうじて津波に飲み込まれることはありませんでしたが、家はかなりの被害を受けました。IOMが建設した仮設住居に引っ越すまで、数ヶ月キャンプでの生活を余儀なくされました。ディノジャも他のスリランカの人々と同様に、再び津波が来ることを恐れています。
「新しい家はテントみたいに暑くないし、海から遠いから気に入っています。」
IOMはこのようなイベントだけでなく、被災者のトラウマの克服や心のケアのための活動を各地で展開しています。日本政府他の支援を受けて、地元のNGOと協力し、教師や地域のリーダー、各地で活動する援助関係者などに、心のケアについてのトレーニングを実施しています。
子どもたちの心の傷や恐怖感は、一朝一夕に払拭されるものではありません。これからも継続的な活動が必要ですが、「子ども祭り」が回復の一つのきっかけとなったことを願います。
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その他のスリランカでの活動
スリランカでは津波により、50万人以上の人々が家を失い、40万人が生計を立てる手段を失いました。
IOMはスリランカ政府からの要請に基づき、災害前から設置されていた地域事務所を通じて、被災した13県で支援活動を行っています。災害発生から6ヶ月以上経過した現在は、仮設住宅の建設、生活必需品の提供、心のケア、医療支援、被災情報の登録などの活動を実施しています。
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仮設住居の建設7月22日、トリンコマリー県において、完成した148軒の仮設住居を被災者に引き渡しました。開所式の後、600人が入居しました。
29日には、カルタラ県でも26軒を譲渡しました。
7月の後半には648軒の仮設住居が完成し、累計2,759軒が10,183人の被災者のために建設されました。
8月2日には、カルタラ県モラトゥワの仮設住居サイトに、谷津義男 衆議院議員の訪問を受けました。
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スリランカ カルタラ県 谷津衆議院議員(右から4人目)がIOMが建設した仮設住居を訪問。左から2人目はIOM職員赤澤明 ©IOM 2005 |
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生計手段の回復支援IOMは、各県で生計手段の回復支援を継続しています。7月後半には、200人の被災者に対し、職業訓練や道具の提供などの支援を開始しました。
そんな受益者の一人、スリランカ東岸に住むシナムズさん(56歳)に話を聞きました。
「12月26日の朝、私は自分の店で忙しくしていました。近所の人の叫び声が聞こえたときには、水の壁がまっすぐ私に迫ってきていました。逃げようとしましたが、津波につかまり首まで水につかりました。」
シナムズさんは津波が引くまで、何とか頭を水の上に出していて助かりました。しかし、夫と4人の子どもの無事を確認するまでに、7時間も苦しい思いで過ごしました。
その後、学校のグラウンドで避難生活を送っていましたが、そこでIOMが緊急的な宿泊施設の設置を始めた際には、まっ先にボランティアとして手伝ってくれました。
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スリランカ IOMの支援で自分の店を再開したシナムズさん ©IOM 2005 |
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「れんがや木材などを運んだりして手伝うのは、自分自身にとっても慰めとなりました。」
シナムズさんは現在、IOMが建設した仮設住居で生活しており、木材などの材料を自分で集めて自分の店を建て直しました。障害を持つ夫と暮らしていく収入を得るために、他に方法がありません。
IOMが商売のための道具などを提供し、現在、生活するのに充分な収入を得ています。
「IOMのおかげでまた仕事に戻ることができました。やっと津波のトラウマを捨て去って、新しい生活を始めることができます。」
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インドネシアでの活動
スマトラ島北部(主にアチェ州)において活動を継続しています。昨年12月26日の地震と津波の直後は、緊急的な医療の提供や、食料や生活物資の配布などを中心として活動していましたが、その後は、仮設住居の建設や地域保健医療の再生など、被災地全体の復興再建を目指したより長期的な視野に立った支援に移行しています。人身取引対策、被災者の心のケアも併せて実施しています。
他のドナー国の追加支援を受けて、3月28日にスマトラ島西岸沖で発生した大地震にも対応し、ニアス島・シムルエ島でも市場の店舗の再建などの活動を行っています。
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仮設住居の建設IOMがアチェ州の30カ所以上で建設を進めている仮設住居のうち、300戸以上が完成しました。
IOMが実施した調査によれば、アチェ州と北スマトラ州で、約116,000軒の家が地震と津波により全壊または大きな被害を受けました。IOMは4,600人の地元の人々を雇用して、優先度の高い支援として、仮設住居の建設を進めています。
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インドネシア 新しくアチェベサル県に完成した診療所に備品が揃う ©IOM 2005 |
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新たな診療所が完成IOMがアチェ州で建設している診療所も、次々と完成しています。計画している51カ所のうち、すでに18カ所が完成しました。
政府が設置した被災者の仮設居住区で診療所の建設を進めており、全てが完成した際には約67,000人に保健医療を提供します。
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生計手段の回復支援 − 初めての作物を出荷 −ピディ県において、IOMの支援のもとで農業を営んでいる受益者が、23,000`のすいかを出荷しました。IOMは生計手段の回復支援として、特に農業に重点を置いていますが、初めてのまとまった出荷となりました。
その他にも、ビルン県でたまねぎを栽培する約120世帯の農家に有機肥料4,300`を配布したり、アチェウタラ県で米の種子1,400`と有機農法のトレーニングを提供したり、といった支援を継続しています。
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インドネシア ピディ県でのすいかの収穫 ©IOM 2005 |
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