■スマトラ沖地震及び津波被災者支援ニュースNo.24 2005年10月12日■

インドネシア・アチェ州
ルユンにIOMが建設した診療所近くで暮らす人々
©IOM 2005. Photo by Yuko Hamada

IOMは、日本国政府などの資金提供を受け、インドネシアとスリランカの被災者に対する支援活動を、スマトラ沖地震・津波の発生後迅速に開始しました。以来、援助物資の輸送・配布、仮設住居の提供、被災者の登録、人身取引(トラフィッキング)対策、医療支援 の分野で活動を継続しています。

被災者の中でも弱い立場にある子どもたちを始めとする、社会的弱者への支援を特に重視しています。

IOMインドネシアでの活動がテレビで紹介されます

インドネシアのアチェ州におけるIOMの活動が、9月12日から16日にかけて、テレビ東京「仲村トオルの地球サポーター」の取材を受けました。
同番組は、日本が各国で行う政府開発援助(ODA)を紹介するものです。
日本の支援による仮設住居や診療所の建設、人身取引対策などのIOMの活動が、番組で紹介されます。是非ご覧ください。

●仲村トオルの地球サポーター●
 IOMの活動紹介 放送日・時間

 10月14日(金) 21:54-22:00
 10月21日(金) 21:54-22:00

グローバル フェスタ JAPAN 2005に参加しました

津波被災者支援ほかを紹介

− 仲村トオルさんも来訪 −

IOMは、10月1日(土)、2日(日)に日比谷公園で開催された「グローバル フェスタ JAPAN 2005」(旧称:国際協力フェスティバル)に出展しました。
インドネシアとスリランカでのスマトラ沖地震・津波被災者支援や、スーダンにおける国内避難民支援、人身取引対策について、写真パネルやDVD等で紹介しました。たくさんの方にIOMのブースにご来訪いただきました。
2日には、上記番組に出演している俳優の仲村トオルさんがIOMのブースを訪れ、熱心に展示をご覧いだだきました。



日比谷公園 IOMの活動を多くの方に知っていただきました ©IOM 2005

インドネシアでの活動

スマトラ島北部(主にアチェ州)において活動を継続しています。昨年12月26日の地震と津波の直後は、緊急的な医療の提供や、食料や生活物資の配布などを中心として活動していましたが、その後は、仮設住居の建設や地域保健医療の再生など、被災地全体の復興再建を目指したより長期的な視野に立った支援に移行しています。人身取引対策、被災者の心のケアも併せて実施しています。

他のドナー国の追加支援を受けて、3月28日にスマトラ島西岸沖で発生した大地震にも対応し、ニアス島・シムルエ島でも市場の店舗の再建などの活動を行っています。

被災者への医療サービスの提供

ルユンに診療所を開設
IOMは9月16日、51カ所の建設予定地のうち12カ所目となる診療所を、日本の支援によりアチェベサール県ルユンに開設しました。

開所式には、インドネシア政府関係者だけでなく、日本大使館より藤波恒一一等書記官にも参加いただきました。

地元の人々が、子どもたちによる伝統的なダンスで歓迎しました。
ルユンにおける診療所の開所式
藤波一等書記官も参加 ©IOM 2005
ルユン診療所の開所を心待ちにしていた
母子 ©IOM 2005

地域保健センターの再建始まる
地域保健センターの再建が、ムラボーとブボンで9月に始まりました。これは5つの地域でIOMが予定している地域保健センター再建事業の一環です。

IOMは、NGOワールド・ビジョン・インターナショナルとともに、保健センターに救急車を寄贈する予定です。

インドネシア・チョッパヤ
IOMの建設した仮設住居に
引っ越し、新生活を始める家族
©IOM 2005

チョッパヤに仮設住居が完成

アチェベサール県のチョッパヤに、日本の支援で仮設住居20軒が完成しました。9月12日の譲渡式の後、被災者が入居し、すでに新しい生活を始めています。

被災者登録 第2フェーズを開始

IOMは被災者登録の第2フェーズを実施することで、インドネシア政府と合意しました。IOMは、3月から8月にかけて実施された政府による最初の被災者登録に関して、技術協力や機材を提供しており、すでに約452,000人の登録が完了しています。

第2フェーズでは、定住先や住居の状況など、より包括的な調査を実施します。9月20日、すでに日本の支援によるコンピューターなどの機材を譲渡しました。スタッフの訓練も始まっています。

人身取引対策 女性支援を続けています

IOMは人身取引対策の一環である生計手段の回復支援の対象地域を、アチェベサール県、ピディー県、アチェ・ウタラ県に拡大します。社会的に弱い立場にある女性を支援します。人身取引の移送拠点となっていると見られる2つの村で、現在最終調査を実施中です。

すでに支援を実施したビルン県ランチャン村では、アヒルの飼育を学んだ38人の女性が、卵の販売によって利益を上げ始めています。IOMは、アヒルの成鳥380羽と、トレーニングを提供し、協同組合設立を支援しました。他にも塩、魚の干物、パンを作って販売するなどして、支援した145人の女性が利益を生み出しています。

スリランカでの活動

スリランカでは津波により、50万人以上の人々が家を失い、40万人が生計を立てる手段を失いました。IOMはスリランカ政府からの要請に基づき、災害前から設置されていた地域事務所を通じて、被災した13県で支援活動を行っています。現在は、仮設住宅の建設、生活必需品の提供、心のケア、医療支援、被災情報の登録などの活動を実施しています。

スリランカ・カルタラ県
IOMが建設した仮設住居の前で遊ぶ子どもたち
©IOM 2005. Photo by Takuya Ono

仮設住居3,766軒が完成

日本政府他の支援により、IOMはスリランカにおいて、9月中旬までに3,766軒の仮設住居を建設しました。現在さらに500軒を建設中です。また、被災地の7つの県において、新たに計5,500軒の建設を要請されており、うち5,100軒の建設地が決まっています。

IOMは建設だけでなく、水の供給、排水システムの設置、ゴミ処理などを、住居建設地と未だに各地に残っている30カ所の被災者キャンプで行っています。電気供給のない住居のために、12,000個のランプの購入を進めています。また、被災者自身によるキャンプ運営委員会の設立も支援しています。

人身取引対策
女性に対する生計手段の回復支援

津波で大きな被害を受けたスリランカ北部ジャフナ県において、IOMは日本のNGO、アジア太平洋資料センター(PARC)と協力し、3つの漁村に住む女性90人に対して生計手段の回復支援を実施しています。うち31人が世帯の主要な稼ぎ手です。

6月の事業開始以来、女性たちは衛生的な魚の干物の生産方法について技術的訓練を受けました。魚のさばき方、洗浄のし方、干し方について学び、ビジネス研修も受けています。訓練は政府機関やPARCの専門家により実施されています。

女性たちはグループで魚の加工や材料の購入、マーケティングを行い、地元の小売業者、スーパーマーケット、卸売業者に干物を販売しています。
スリランカ・ジャフナ県
魚の干物作りに忙しい女性たち ©IOM 2005