日本が直面する人の移動の問題への対応


日本におけるIOMの活動は1980年代のインドシナ難民受け入れ支援に始まり、近年では、日本を取り巻く人の移動の変化に対応した多様な取り組みへと拡大しています。

 「クイズでわかる日本と移民!!」コーナーも是非ご覧ください→

人身取引(トラフィッキング)対策

人身取引対策は、移民の性的搾取や強制労働など深刻な人権侵害に立ち向かう活動です。人身取引とは、何らかの強制的な手段で、弱い立場にある人々を別の国や場所に移動させ、搾取することを言います。一般的に、被害者の出身国は貧しく、目的国は比較的裕福な場合がほとんどです。IOMはおもに出身国における防止と目的国での被害者の保護を中心とする包括的な取り組みを実施しています。
アジアの経済大国である日本は、主要な人身取引被害者の受け入れ国の一つです。IOMは日本国内で保護された被害者に対して、自主的帰国と、職業訓練や起業などの母国での社会復帰支援を日本政府の「人身取引対策行動計画」の一環として、2005年5月から実施しています。人身取引対策詳細→



新日系フィリピン人(JFC)

1980年代のバブル経済を契機に主に興行ビザで来日した、フィリピン人女性と日本人男性の間に生まれた子どもを指すことが多く、10万〜20万人いるとも推測されています。日本国籍があってもフィリピン出入国管理上日本への入国ができないケースや、来日の強い希望を持つ母子が人身取引や人の密輸業者の格好の標的になっているケースがあります。来日していても、充分な教育や日本語能力を身に付けていない場合があり、日本国内で独立した生活を送ることが困難です。IOMは日本とフィリピンの間の支援ネットワーク構築を通じて、彼らの日本への合法的な帰国と定住を手助けします。

プレス・ブリーフィング・ノート日本語版 2009年10月16日
■ 日本 新日系フィリピン人(JFC)東京会合を開催 ■
http://www.iomjapan.org/news/press_198.cfm

プレス・ブリーフィング・ノート日本語版 2009年6月12日
■ フィリピン 新日系フィリピン人(JFC)全国会議を開催 ■
http://www.iomjapan.org/news/press_189.cfm

難民の第三国定住

成田空港で第三国定住難民に対し北米行きの便への乗り継ぎを補助 © IOM 2008

第三国定住とは、難民が一時的な庇護国から、恒久的な定住が可能な第三国へ移動し、社会統合することです。IOMは2000〜2007年に、約58万人・22カ国への第三国定住を支援しました。受け入れ国にあわせた文化・語学研修から健康診断、渡航手続き、実際の移送まで、一連のプロセスを運営しています。日本政府からの要請を受け、IOMはタイの難民キャンプから日本までのミャンマー難民の出国準備および移送支援を実施します。同時に、IOMは日本社会が難民を受け入れるための準備のお手伝いもします。正に、IOMは難民と日本社会の「架け橋」的役割を担っています。
日本ではまた、2000年代初頭から、東南アジアからアメリカやカナダなどに移住する多数の難民(習慣平均約230人)の成田空港までの乗り継ぎを日々アシストしています。難民の第三国定住詳細→

定住外国人の子どもの就学支援

昨今の景気後退などにより、不就学・自宅待機となっている外国につながる子どもを対象とした緊急支援です。子どもが地域で孤立しないように、日本語等の指導や学習習慣の確保を図るための場として「虹の架け橋教室」を設け、主に公立学校への円滑な転入が出来るようにすることを目的としています。IOMは文部科学省からの拠出を受け、「子ども架け橋基金」の運営を行い、実施団体の公募、審査、モニタリング等を実施しています。2010年4月現在、日本各地で39の団体が42箇所の、外国へつながる子どものための「虹の架け橋教室」を運営しています。

日本国内でのフォーラムの開催

近年、日本の「移民政策」をめぐる議論が高まっていますが、IOMは日本国内で移住に関する対話を推進しています。移民の社会統合のあり方などをテーマに2004年から毎年、外務省とシンポジウムやワークショップを共催しています。その他、大学などの研究機関、国際機関、各国大使館、地方自治体、NGO等との協力のもと、人の移動に関する様々なフォーラムを開催しています。シンポジウム・イベント詳細→