国際移住機関(IOM)
プレス・ブリーフィング・ノート日本語版 2005年10月31日

◆パキスタン地震 厳しい冬の到来を目前に、深刻なテント不足◆

パキスタン・アライ県
支援を待つ被災地の子どもたち
©IOM 2005. Photo by Yuko Hamada

パキスタン国内で輸送、テント、シェルター建設資材などへの支援が不足しており、国際社会の新たな支援がない限り、何百万人もの被災者が野ざらしで厳しい冬を迎えることとなる。

IOMは、国際機関やNGOなどの60の援助機関が実施している緊急シェルター支援の調整を行っている。300万人以上の被災者を収容するためのテントがパキスタン国内で最大20万張不足しているとみられる。

零下まで気温が下がるヒマラヤの冬に野ざらしにされている多くの被災者を救うには、国際社会による大規模な資金と物資による支援が不可欠である。

国際社会はこれまでに111,000張のテントをパキスタンへ届け、現在20万張を輸送中である。パキスタン政府はこれとは別に、これまでに25万張を海外のドナーから受け取った他、国内で6万張を調達して配布したと考えられる。しかし、それでもなお60万張のテントが不足している。

凍える寒さと雪が数週間以内に到来すると予想される中、輸送中のテントの被災地への到着が間に合わないのではないかという懸念が広がっている。同時に専門家は、多くのテントが冬用ではないので、寒さと雪に耐えられないのではないかと懸念している。

緊急シェルター支援に関わる援助機関はテント不足を受け、別の支援方法を探っている。現在可能性が高いのは、道具と資材の配布による壊れた家の修理や再建の支援である。また、ストーブ、毛布、暖かい衣服、断熱材を被災者に配布することでも、多くの命を救うことができる。

しかし資金不足により、被災者に対する更なる支援が困難になっている。支援国は先週発表された5億2,500万ドルの支援を求める国連アピールに肯定的だが、これまで表明された支援のうち5分の1しか緊急支援に振り分けられていない。現在多数の援助機関が資金不足のまま活動している。

IOMは最大200万人の被災者を対象とする緊急シェルター、輸送、医療支援の実施のために、6,050万ドルの支援を要請しているが、現在までの支援表明は、最終的な確認を待っているものも含めて800万ドルに留まる。

IOMはこれまでに、冬用テント2,275張、毛布11,586枚、マットレス1,700枚、枕1,100個、そしてベッド200台を被災者に配布した。今週にはさらに2,000張のテントを受け取り、配布する予定である。現在7,500張のテントを発注済みで、3週間以内に配送される予定である。
パキスタン・アライ県
余震が続く被災地から被災者が避難
©IOM 2005. Photo by Yuko Hamada

IOMイスラマバード事務所はラホールの工場から毎日テント受け取っており、ムザファラバードやバグで活動する協力団体や、バタグラムで活動するパキスタン軍に直接トラックで輸送している。

27日には、テント200張、ポリエステルシート460枚、マットレスと枕60組、シーツ520枚がIOMイスラマバード事務所に届けられた。

28日、パキスタン軍は新たにIOMのテント100張をアライへ向けて空輸する。アライはバタグラム北方の谷に位置しており、繰り返し発生する余震によって住民の間で不安が広がり、避難の必要性が検討されている。パキスタン軍は27日、アライから200人をバタグラムにヘリコプターで避難させ、28日にも400人を避難させる。

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