国際移住機関(IOM)
プレス・ブリーフィング・ノート日本語版 2006年6月15日

◆東ティモール 国内避難民への緊急支援を継続◆

東ティモール・ディリ
政府の職員がIOMが運んだ米を避難民に配布する
© IOM 2006. Photo by Chris Lom


IOMは、援助物資の輸送を中心とした東ティモールでの国内避難民支援を継続している。IOMはこの2週間で、およそ67,000人と見られるディリ市内の国内避難民のうち57,000人に食糧や水などを配布した。その他、ディリ以外で35,000人が避難生活を送っていると見られている。

先週は、東ティモール労働省、パートナーNGOと密接に協力し、210d以上の政府米と、国連世界食糧計画(WFP)から提供された食用油、砂糖、高カロリービスケットなどをキャンプへ届けた。先々週は、150dの政府米やその他の食料をディリなどのキャンプで配布した。また飲料水の輸送も行った。今後、食糧やその他の援助物資の輸送、キャンプ運営などを中心とした支援を拡大する方針。
東ティモール
ディリ港の政府倉庫で避難民のための
食糧を積み込む
© IOM 2006. Photo by Chris Lom

東ティモール・ディリ
コモロ空港にできた被災者キャンプで
避難生活をおくる女性
© IOM 2006. Photo by Chris Lom

西部出身の兵士が東部出身の司令官による差別について不満を表明したのに対し、西部出身の兵士およそ600人(軍全体の40%)を解雇するとした4月末の政府の決定がこの混乱の発端。武器を携行した兵士の職務放棄、首相の辞任要求、警察と軍隊内部での派閥間抗争、市中での暴行、略奪、放火などが5月25日の国際平和維持部隊(IPKF)の介入につながった。およそ2,600人のオーストラリア、ニュージーランド、ポルトガル、マレーシアからの軍隊と警察からなるIPKFの展開で秩序が回復されたが、突発的な暴力、放火、略奪が続いている。

25年のインドネシアによる統治と2年の国連による統治を経て、2002年に独立した東ティモールには複雑な政治的背景があり、危機の解決は容易ではないと見られている。

IOMは東ティモールでの活動を1999年に開始。独立を選択した国民投票の後、19万人の帰還を陸路、海路、空路で支援した。IOMはその後、帰還民を対象に様々な小規模コミュニティー支援を実施。政府機関に対するトレーニングの提供と、2001年には東ティモール民族解放軍(ファリンテル)元兵士1,300人の動員解除と社会復帰の支援を行った。現在、東ティモールに国際職員10名を含む75名の職員を配置。ディリ、バウカウ、ビケケ、ロスパロスの4カ所に事務所を設けている。

◆サッカーW杯を機に、人身取引対策の公共広告を開始◆

IOMは、MTVヨーロッパ財団、スウェーデン国際開発協力庁(Sida)との協力で、サッカーファンの間で人身取引への関心を高める公共広告を開始した。ワールドカップ期間中に増大する需要を満たすため、多くの女性がドイツへと連れて来られて売春をさせられる可能性について意識を高めるのが目的。

世界中の放送局に公共広告を著作権・使用料なしで提供し、視聴者をウェブサイトへ誘導する。ウェブサイトでは、人身取引や強制的な売春のケースについて、匿名でドイツ政府関係機関に通報できるホットラインの情報を提供する。

「世界的なスポーツイベントが開催される際はいつでも性的なサービスへの需要が増える。すぐに利益を得られる機会は、犯罪者にとって非常に魅力的だ。キャンペーンのメッセージは力強く、広告を見た人が自身の行動を変えてくれるよう願っている。」とリチャード・ダンジガーIOM人身取引対策部長は述べた。

欧州地域内での人の移動も含めて、欧州各国で取引される人身取引の被害者は毎年およそ20万人と見られ、多くは性的搾取の目的で取引される未成年者を含めた女性。

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