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国際移住機関(IOM) プレス・ブリーフィング・ノート日本語版 2006年9月14日 |
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◆「移住と開発」に関する国連総会ハイレベル討議、具体的な施策に向けて◆ |
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IOMは、9月14日から15日にニューヨークで開かれる「移住と開発」に関する国連総会ハイレベル討議に参加するが、この討議のコンセンサスは、移住を開発に役立てるために必要とされる今後の活動に道を開くものであると考えている。「移住と開発」が国連のハイレベル討議のテーマとなるのは初めて。移住政策の一貫性が政治的、経済的、社会的に世界的な重要課題であることを示している。
「労働の世界的な需要と供給のマッチング改善は移住問題の重要な鍵です。この問題の解決は、世界経済の発展に貢献するだけでなく、需要と供給のギャップが端的に現れた不正規移民の問題の解決にもつながります。ハイレベル討議の開催は、移住が全ての国と経済にとって開発を促進する要素となり得ることを証明するものです。IOMはこれを歓迎します。」とブランソン・マッキンレーIOM事務局長は述べた。
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IOMは長年に亘り、移住を開発政策の一環として扱い、調査とデータで裏打ちされたより包括的で一貫性のある移住政策の策定を行うように働きかけてきた。
IOMはまた、ディアスポラ(出身国との間に何らかの絆を持つ移民集団)が母国の発展に関して重要な役割を担っていると考えている。ディアスポラによる技能の移転や所得創出活動への投資の支援は、母国の開発を劇的に促進する可能性がある。IOMは本国の家族に対する送金のコストは抑えられるべきだと考えており、議論を促している。
民間ビジネスセクターは公平な移住の促進に関して重要な役割を担っているが、近年議論にはあまり参加していない。IOMは昨年、移住問題に対する企業経営者の提言グループ(Business Advisory Board)を設立し、効果的な移住政策の策定を目指してビジネスセクターを巻き込んだ議論を進めている。
「今回の討議で、移住をどのように開発と結びつけるかというコンセンサスに至るでしょう。国際社会が移住の問題を扱う上で具体的かつ効果的な施策の助けになります。このような方向で進めば、世界経済は全ての人の利益になるでしょう。」とマッキンレー事務局長は語った。また、「壮大な目標ですが、我々は意欲的でなければなりません。IOMは討議で具体的な提言行います。」と語った。
IOMは国際機関の連携を通して移住の開発効果を促進するイニシアチブについて提言する予定。特に先進国における高齢化と人口減少、開発途上国での人口増加を受けた、労働の需要と供給のマッチング、人的資源の開発への投資の必要性を訴える。また提言には、政府に対する具体的な技術支援と能力構築、民間セクターによる投資の機会などの要素も含まれる。
マッチングは移民、特に女性移民を保護する上で重要な側面を持つ。女性は世界の移民人口の半分近くを占めており、人身取引や虐待の被害に遭う危険性が高い。
IOMは移住に関する法律のデータを収集してウェブサイトに掲載し、情報の普及と移住に関する法律の理解に努めている。移民の人権に関する理解が深まれば、移民の待遇が向上されるだけでなく、生産性と社会的なつながりの改善に結びつく。
これらの行動は人道的で、安全かつ秩序ある移住を促進するために、そして移住を真に開発に役立てるために不可欠である。
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◆タジキスタン 地方の開発に移民からの送金を活用◆
9月14日から15日にかけて「移住と開発」に関する国連総会ハイレベル討議がニューヨークで開催されるが、IOMと国連開発計画(UNDP)の共同プログラムは、移民からの送金がタジキスタンの貧しいコミュニティの発展に寄与し得ることを示している。
タジキスタンは国外に62万人の労働者を送り出しているが、これは4世帯につき1人の移民労働者がいる計算になる。タジキスタンは独立国家共同体(CIS)の中でも最も貧しい国の一つ。国土の93%が山岳地帯で地震の多発する同国では、労働移住は貧困から抜け出す唯一の手段であると考えられている。
移民からの送金は、昨年は6億5000万ドルで、2001年の1億ドルから急激に伸びたが、これは国内需要を拡大し経済成長につながった。人口の72%が住む地方に資本が入ってきたが、基本的には日々の生活や家族のための貯金に充てられ、起業や地方経済の開発のためにはほとんど使われていない。
「地方出身男性の3割は海外で暮らしています。貧しい地方では特に、労働移住がもたらす変化は大きいのです。帰国した移民がコミュニティに対して投資するよう働きかける必要があります。」とマムード・ナデリIOMタジキスタン事務所代表は述べた。
この共同プログラムは、地方の2ヵ所のコミュニティで移民による送金を社会経済的開発に活用することを目的とし、実際に移民の送金をマッチングさせ、学校設備の改善、橋の再建、貯水池の清掃などの小規模インフラ整備事業を行った。
170以上の移住先から帰国した人の世帯や女性が留守を預かる移民労働者世帯に、起業のための研修を提供し、最終的に152世帯が約4万ドルを事業開始のために両機関から受け取った。
このプログラムは現在、多くの移民がいるザラフション峡谷のコミュニティ15ヵ所に対象を広げている。欧州委員会の支援により他にハトロン、ラシュット地域の15ヵ所でも活動する見込み。
コミュニティは必要とされるインフラ整備事業を特定し、生活にもたらす変化や移民労働者世帯が投資したいかどうかを検討して優先順位を付ける。IOMとUNDPも資金を提供し、移民労働者世帯委員会が設立され事業のために送金をプールする。
「パイロット事業から明らかな通り、数千ドルでさえ貧しい人々の生活に大きな変化をもたらします。何かを建設したり、修理したりするだけでなく、投資と訓練によって、また移住を開発に結びつけることで、もっと多くの変化をもたらすための種をまいているのです。」とナデリ代表は語った。
このプログラムは、送金を効果的に使用するために、移民労働者世帯に家計のやりくりについての研修も提供している。
IOMは、対象地域の少なくとも2,000世帯を対象に、首都ドゥシャンベでIOMが運営する労働移住情報センターのカウンセラーを通じ、労働移住の現実、人身取引、HIVエイズについての情報を提供している。また、労働移住に関するコミュニティセンターの能力構築を通じて、移民労働者世帯が送金を地域開発に投資するように働きかけている。プログラム終了時には、地方の社会経済的開発に対する持続的な資金源の構築が見込まれる。
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