国際移住機関(IOM)
プレス・ブリーフィング・ノート日本語版2006年12月22日

◆インドネシア・アチェ 平和の定着に向けた元戦闘員への就業支援◆

IOMはインドネシア・アチェ州で、女性1,000人を含む元独立アチェ運動(GAM)戦闘員に対する、生計の支援や小規模ビジネス研修の提供などの事業を開始した。日本政府の支援により実施している。

IOMは先週、政府機関や元GAM将校との協力のもと、元戦闘員3,000人のうち最初のグループの登録を、アチェ州内IOM情報・カウンセリング・紹介サービス(ICRS- Information, Counseling and Referral Service)センターで開始した。
インドネシア・アチェ
元政治犯・元戦闘員を対象とした就業支援
©IOM 2006

12月4日以来、元戦闘員162人(男性118人、女性44人)がICRSセンターで登録された。この事業は、職業の安定を通じた元戦闘員の経済的な独立を目指している。
「元戦闘員の就業機会の不足は、アチェの恒久的な平和に対する脅威になりうると繰り返し指摘されています。ICRSはすでに数百人の元政治犯を就業させていますので、効果は実証されています。」マーク・ナイトIOM紛争後社会復帰支援プログラムマネージャーは語る。

2005年8月に締結されたインドネシア政府とGAMとの間の和平合意を受け、この半年で1,900人以上の元政治犯が釈放された。IOMの支援により、食堂の店主やメカニック、大工、店員などの仕事に就いている。

ICRSセンターの職員は一人ひとりの相談に乗り、小規模ビジネスや農業、漁業などについて助言をし、起業や経営に必要な道具の購入まで確認する。一人1,000万ルピー(約1,100米ドル)までの物資やサービスの購入を支援する。

上述のナイトによれば、IOMは元戦闘員3,000人の支援を目指しているが、実際に支援を必要とする元戦闘員はもっと多いと見られる。


※上記事業に関連して、アチェにおける心のケアのニーズについての報告書は以下のページからダウンロード可能です。
Psychosocial Needs Assessment in Pidie, Bireuen and Aceh Utara Districts
(調査報告書のダウンロード)

◆フィリピン 台風が襲ったビコル地方で緊急支援◆

救援物資がIOMの輸送ボートに運び込まれる ©IOM 2006

11月末に台風による被害を受けたフィリピン・ルソン島ビコル地方において、IOMは被災した5,000世帯に対する緊急シェルターと援助物資の配布を開始した。

国連中央緊急対応基金(CERF)からの25万ドルの資金により、IOMはフィリピン政府による被災への対応を支援している。

この台風はビコル地方に1,400人の死者または行方不明者、2,000人の負傷者を出した。10万人が避難生活を送っているが、多くは充分な食糧がなく、水や電気へのアクセスもない。

IOMはレガスピに活動拠点を置き、中央政府や地方政府、他の人道支援団体と協力して活動している。

「現在IOMは、優先分野を特定するための避難民のニーズ調査を実施中です。保健分野での対応を検討中で、家をなくした人々に対するシェルター支援についても専門家の派遣を手配しています。」と、ブルース・リードIOMマニラ地域事務所代表は語る。

被災直後に国連により実施された最初の調査によれば、食糧やその他の生活物資のニーズ、特に就寝用マット、毛布、蚊帳、飲料水、浄水剤および浄水システム、医薬品、医療器具、家族用テント、保健施設で使用する発電機などのニーズがある。

IOMは更にビコル地方の避難民95,000人を支援するために、国際社会に600万ドルの資金援助を呼びかける予定。

今週12月18日の「国際移民デー」を機に、IOMはプレスリリースを発行しました。1990年の同日、「すべての移民労働者とその家族の人権保護に関する国際条約」が国連で採択されたことから制定されたものです。

移民は出身国と移住先の国双方の経済発展に多大な貢献をしているにも関わらず、レバノン危機などの緊急時には支援の対象から見逃されがちです。移民の安全や福祉を保障することの重要性をIOMは訴えています。

 詳細→ Migrants Too Often Overlooked During Crises, Says IOM on International Migrants Day

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IOM International Organization for Migration
国際移住機関 駐日事務所  駐日代表 中山暁雄
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