■ リビア 立ち往生した不正規移民の支援センター ■
リビアで立ち往生している不正規移民に人道的支援を行う施設が3月12日、トリポリに開設された。
このセンターは、EUの資金提供により、身動きの取れなくなった移民に対し包括的かつ迅速に人道的支援を提供するために設置された。母国への自発的な帰還と再統合の支援をするだけでなく、不正規移住に伴う危険について、事実に基づく公正な情報を提供している。
最大40人収容できる一時宿泊所、医療支援やカウンセリングなどの提供に加え、同センターは、地元組織への自発的帰還支援に関する専門知識の強化のための拠点ともなる。IOMとリビアの市民団体などの地元の組織がセンターを共同で運営しているが、最終的にはIOMから地元組織に引き渡される予定。
「毎週、困難な状況にある主にサブサハラアフリカからの移民が、トリポリにあるIOMのオフィスにやってきて、帰還、再統合支援を嘆願します。欧州へ行くという夢が破れたか、不正規移民としての生活に困窮しているかのどちらかです。センターは支援を必要とし、尊厳をもって帰還したいと願っている全ての移民に開かれていて、強制送還以外の解決策を提供しています。この施設は、リビアそして他の国の地元組織にとって一つのモデルとなるでしょう。」とIOMのローレンス・ハートは語る。
リビア政府、イタリア政府、欧州委員会の代表、マリ共和国大使、IOMのピーター・シャッツァー地中海地域代表が同センターの落成式に出席し、周辺地域やより広範な地域におけるセンターの重要性について話し合った。
陸におよそ4,000km、海に約1,700kmの国境をもつリビアは、移民の経由国でもあり、目的国でもある。リビアでは非熟練労働への需要が多く経済も堅調なことから、不正規移民の数は過去数年で大幅に増加し、100万人に上ると推定されている。
しかし、多くの移民は経由地で立ち往生し、安全にヨーロッパにたどり着くことも、出身国に帰還することもできない状態にいる。IOMは2006年4月以来、窮地に陥った移民に自発的帰還の支援を行い、約1,830名の不正規移民が支援を受けた。支援を受けた移民は主に、サブサハラアフリカのニジェール、ガーナ、マリ、スーダンや、バングラディシュなどの南アジアの出身。
IOMは7月末までにセンターを通じて約2,200名の移民を支援する予定。
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