国際移住機関(IOM)
プレス・ブリーフィング・ノート日本語版 2008年4月25日

■ 南部アフリカ 人身取引被害者の保護メカニズム構築を目指して ■

IOMは4月22日、南部アフリカ諸国の政策立案者と政府高官の参加のもと、地域の人身取引被害者保護のメカニズム構築を検討する会議をダーバンで主催した。
この会議は「南部アフリカのための移住対話」(Migration Dialogue for Southern Africa)の一環として、IOMと南部アフリカ移住プロジェクト(Southern African Migration Project 南部アフリカの移住に関する研究機関を中心としたネットワーク)の共催で3日間に亘り行われた。
南アフリカ共和国 IOMの人身取引対策キャンペーンの一環で掲示されているポスター ©IOM 2008

この会議は、人身取引被害者の独自のニーズに対応し、被害者の保護を確実なものにするために導入すべきプログラムや政策、法的枠組みを特定しようとする同地域における初めての試み。

「人身取引は人目につきづらいこと、地域の国々の多くに包括的な人身取引対策のプログラムや法律がないことなどから、多くの人が人身取引の被害に遭い、被害者の保護の必要性や健康・福祉などにほとんど注意が払われていないのが現状です。この会議を開催することで、主要な政府高官の関心を高め、人身取引被害者に対する保護を改善するために、地域で実施されるべき具体的な提案を特定することを目指しています。」とIOM南部アフリカ地域代表ハンス・ピーター・ボーは語る。

南部アフリカにおいて、人身取引被害者の具体的なニーズに対応する各国の、または地域のメカニズムがほとんど存在しないのが現状。人身取引被害者はしばしば、渡航書類を没収されて搾取される。多くは不正規滞在のため、法執行機関に助けを求めることを恐れている。

モザンビークは今月、南部アフリカ地域で初めて人身取引対策法案を制定した。またIOMは、過去4年に亘り、南部アフリカの238名の人身取引被害者に包括的支援を提供してきた。

■ グアテマラ カナダへの労働移住についての調査 ■

IOMがグアテマラで実施している労働移住プログラムについて、第二次評価がこのほど発表された。このグアテマラからカナダへの労働移住のプログラムは、5年前に215人の参加者のもと開始。2007年度は2,255人が参加し、うち46%が2回目の参加で、30,6%が3回目以上であると回答した。グアテマラでも最も貧しい地域からの参加で、27.6%は貧困率が71%を超える地域の出身。

IOMはグアテマラ外務省・労働社会省と協力してこのプロジェクトを立ち上げ、IOMとFondation des entreprises en recrutement de main-de’œvre agricole étrangère(FERME)との間の協定に署名して開始した。FERMEはケベックを拠点とした、350人以上の雇用者を代表するカナダの財団で、農業での外国人労働者の採用を取り扱っている。FERMEは、野菜や果物の植え付けや収穫に携わる約4,000人の移住労働者の季節雇用を調整している。

調査対象の74%の労働者が何らかの新しい技術を習得したとしている。新しい植え付けや収穫の技術から農産物の仕分けやパッキングの方法など様々。これらの技術をグアテマラで使うという。

移住労働者に支払われる賃金はカナダの最低賃金より高く、カナダ労働法の適用を受けている。カナダで稼いだ賃金は医療や教育、住居、衣服、その他の基本的な生活用品に使われているが、同時に大規模な家の修繕や土地の購入も可能と参加者は回答している。2005年の調査では、収入の45.3%は家の建築に使われていたが、2007年では31.9%が貯金に回されていた。

プログラムの重要な側面として、IOMは協力団体とともに、保健医療にアクセスできない移住労働者世帯のための保険を導入している。この健康保険は米国に滞在しているグアテマラ人も利用できる。

IOMはグアテマラ政府に技術支援を提供している。労働者の選考に参加し、選ばれた労働者に対して渡航書類やカナダへの渡航要件などを助言、フライトの手配も行っている。カナダのグアテマラ領事館は労働条件を確認し、衝突が起きたときも必要なサポートを提供している。

※報告書全文(スペイン語PDF)は、下記のIOM本部ウェブサイトよりダウンロード可能です。
 Segunda Evaluación Programa Trabajadores(as) Agrícolas Temporales a Canadá→

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